AI PC時代の風雲児「Snapdragon X2 Elite」のスゴさを 超軽量16型ノート ASUS「Zenbook SORA 16」で徹底検証!
すぐれた省電力性とハイパフォーマンスで話題を集める、モバイル由来のクアルコム製CPU。特に注目すべきは、前世代から大幅に進化した最上位シリーズ「Snapdragon X2 Elite」だ。トップクラスのマルチタスク性能とNPU性能を誇るうえ、GPU性能もディスクリートGPU並みの本CPUなら、タフなグラフィック処理から先進的なAI処理まで圧巻の速度でこなせる。今回は、そんな新世代CPUの実力を、ASUSの16型ノート「Zenbook SORA 16」 で徹底検証。約1.2kgという軽量ボディと高精細な有機ELディスプレイを備えた本機なら、「Snapdragon X2 Elite」の魅力がさらに輝くはず。限りなく自由なハイエンドノートの世界を、ここで体感してみよう。
01 / 新世代CPUハイエンドCPUの勢力図をダイナミックに書き換える「Snapdragon X2 Elite」
ビジネスに求められるタフなマルチタスクから、クリエイティブ作業やAI処理まで自由自在にこなすには、ハイエンドCPUのパワフルな処理が不可欠。そんな高性能CPUの定番といえば従来のx86アーキテクチャを採用する老舗ブランドだが、モバイル由来のArmアーキテクチャを採用するクアルコムに、今、強烈なスポットライトが当てられている。最上位シリーズ「Snapdragon X2 Elite」が、その驚異的な処理性能でハイエンドCPUの勢力図を書き換えているからだ。
そもそもクアルコムはスマートフォン向けCPUを中心に手掛けてきたが、その高い電源管理ノウハウを活かして、2017年にノートPC向けCPU市場に本格参入。以来、バッテリー駆動時間とパフォーマンスが両立したクアルコム製CPUは、高性能ノートPCをアシストする“第三の選択肢”として飛躍的な成功を収めてきた。とりわけ2024年6月に登場した「Snapdragon X Elite」は、際立ったバッテリーパフォーマンスとマルチタスク性能によりハイクラスCPUとしての地位を確立。その進化版として2025年9月に発表されたのが、「Snapdragon X2 Elite」である。
クアルコムは高性能CPUシリーズとして「Snapdragon X」を展開しているが、その頂点に君臨する特別なモデルがこの「Snapdragon X2 Elite」。処理性能、NPU性能、GPU性能の3拍子が揃った死角のないハイエンドCPUだ
「Snapdragon X2 Elite」は前世代からわずか1年少々でのアップデートとなったわけだが、進化幅は“大幅刷新”と呼ぶにふさわしい。その実力を色濃く体現するチップとして今回注目したいのは、同シリーズで上から2番目に位置するハイエンドモデル「Snapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100」だ。本CPUでは、前世代の12コアから一気に18コアへと増強されたうえ、動作クロックも最大4.7GHzまで向上。キャッシュが53MBへと大容量化したことも相まって、従来のArmアーキテクチャCPUの非力なイメージを完全に覆すハイスペックを実現している。
CPU情報表示ツール「CPU-Z」で「Snapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100」の詳細をチェック。3nmというトップクラスの微細な製造プロセスや、18コア/18スレッドのハイパフォーマンス仕様であることが確認できる
ここで特筆したいのは、AI処理を担うNPUの進化だ。前世代の45TOPSから80TOPSへと大幅に向上しており、業界最高クラスのAIパフォーマンスを達成している。これにより、Microsoftが定める高性能AI PC規格「Copilot+ PC」としての要件を軽々とクリア。リアルタイムの映像加工や画像生成などの高負荷処理でも、圧倒的な速度でこなせる。
あわせて、内蔵GPU「Qualcomm Adreno X2-90 GPU」にも注目したい。こちらも前世代から大きく強化されており、ディスクリートGPUに迫るグラフィック性能を発揮できることが強みだ。ハイクラスノートの中でもグラフィック処理に秀でており、動画編集や3Dレンダリングといったクリエイティブ用途でも活躍するだろう。
GPU情報表示ツール「GPU-Z」で、「Qualcomm Adreno X2-90 GPU」の搭載を確認。CPUと同様にトップクラスの3nm製造プロセスであるうえ、2048個という豊かなシェーダコア数を誇ることがわかる
こうしたトップクラスの処理性能を誇りながら、省電力性にすぐれている点も大きな魅力。一般的なハイエンドCPUと比べて発熱しにくく安定しているうえ、バッテリー駆動時でも立ち上がりからハイパフォーマンスを発揮できるため、持ち運び時の機動力が格段に高まる。
高負荷時にCPU全体(SoC)の消費電力とコア温度を測定したところ、消費電力の平均は約17W、コア温度の平均は約59度という結果に。いずれもハイエンドCPUとしては非常に低く、安定したパフォーマンスが期待できる
カフェなどの外出先で作業する際、一般的なノートPCだと立ち上がりや処理が遅く、リズムが乱れやすいもの。ところが「Snapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100」を搭載するノートPCなら、バッテリー駆動時でも立ち上がりからフルパワーを発揮できるため、テンポよく作業が進む
そのほか、ArmアーキテクチャCPU搭載ノートPCが採用する「Arm版Windows」の弱点とされていた、プリンターやアプリの互換性が大きく改善されていることもフォローしたい。本機が搭載する最新版は、印刷・スキャンのドライバー規格としてトレンドの「Mopria」に対応しており、各種プリンターを利用できるうえ、ATOKやMicrosoft Office、Adobe系アプリなど、主要アプリにも幅広く対応。ビジネスで不自由を感じる場面はほとんどないだろう。
02 / パフォーマンスクリエイティブ作業からAI処理まで軽々とさばく、デスクトップPC級のハイパワー
そんな選りすぐりのハイエンドCPU「Snapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100」を採用する注目モデルが、ASUSの16型ノート「Zenbook SORA 16」 (UX3607OA-GL481BE)だ。ここからは本機を用いて、実際の処理性能に迫っていこう。
上質感あふれる「ザブリスキーベージュ」に染まった「Zenbook SORA 16」。16型ノートながら、サイズを約353.5(幅)×242.4(奥行)×16.5(厚さ)mmに絞ったスタイリッシュなコンパクトボディも、ハイエンドノートとしての格を物語る
まずチェックしたいのは、CPUのポテンシャルを最大限に引き上げるべく、入念に固められた「Zenbook SORA 16」 のスペックだ。ハイライトとなるのは、非常に高速なLPDDR5X-9523メモリーを48GBも搭載していること。一般的なハイクラスノートではLPDDR5メモリーを32GB搭載するケースが多いが、それよりひと回り高速かつ大容量であるため、重いアプリを複数立ち上げた本格的なマルチタスクでも平然とこなせる。また、高速なPCIe 4.0 x4接続のSSDを1TB搭載しているから、アプリの立ち上げや大容量データの読み書きまでスピーディー。さらに、キーボード面から外気を取り込む冷却システムにより、CPUを効率的に冷やせることも、パフォーマンスを長く維持するうえで重要だ。
「CPU-Z」でメモリー情報をチェックすると、9523MT/sという非常にすぐれたデータ転送速度や、48GBという異例の大容量が見て取れる。なお、ツール上では「LPDDR5」と表示されているが、実際にはLPDDR5Xメモリーで間違いない
CrystalDiskMark
ストレージベンチマークプログラム「CrystalDiskMark」をテスト。読み書き速度の基準となるシーケンシャルリード(Q8T1)で7099MB/s、シーケンシャルライト(Q8T1)で5680MB/sをマーク。高速なPCIe 4.0接続SSDのなかでも上位に入る転送速度だ
続いて、主要ベンチマークプログラム「Cinebench 2026」「Geekbench AI」を、電源駆動時とバッテリー駆動時でテストしてみることに。その結果、電源のあるなしにかかわらず、圧倒的な処理性能を発揮できることが示された。また、3Dベンチマークプログラム「3DMark Time Spy」も試してみたが、やはりミドルクラスのディスクリートGPUに匹敵するスコアをマーク。3DCG制作や動画編集などに求められるクリエイティブ性能の高さも実証された格好だ。
Cinebench 2026
CPUベンチマークプログラム「Cinebench 2026」では、電源駆動時のシングルスレッドで632、マルチスレッドで6200という、堂々とハイエンドCPUと言えるスコアをマークした。しかも、バッテリー駆動時のシングルスレッドは630、マルチスレッドは6223。電源駆動時とパフォーマンスがほとんど変わらないことに驚かされる
Geekbench AI
AI性能を測るベンチマークプログラム「Geekbench AI」では、電源駆動時の単精度演算で2127、半精度演算で33455、量子化で92324をマーク。ノートPCとしてトップクラスのAIパフォーマンスで、とりわけ効率的なAI処理をうながす量子化の性能が群を抜いている。バッテリー駆動時は、単精度演算1974、半精度演算33383、量子化91434で、やはりほぼ衰え知らずだ
3DMark Time Spy
3D性能を測る「3DMark Time Spy」では、電源駆動時で4519、バッテリー駆動時で4479をマーク。いずれも内蔵GPUのものとしては規格外のスコアであり、クリエイティブノートとして十分に活用できるレベルだ
続いて、実使用におけるパフォーマンスをチェックすべく、画像を生成するAIツール「Image Creator」をテスト。すると高負荷のAI処理を要する作業であるにもかかわらず、目にもとまらぬ速さで画像が次々に生成された。さらに、高度なグラフィック処理をともなう3DCGツール「Blender」を試してみたが、緻密に作り込まれた3Dモデルでも軽快に動作。AIや3Dを日常的に扱う専門職の愛機としても活用できるほどの高いポテンシャルがあらわになった。
「Image Creator」で10枚の画像を生成するのに要した時間は、わずか5秒ほど。つまり1秒間に約2枚もの画像を量産できるのだ。これだけ突出したAIパフォーマンスを発揮できるなら、あらゆるAI機能を思いのままに操れるだろう
03 / 使い勝手「Zenbook SORA 16」の軽量ボディと美麗ディスプレイがさらなる自由を与える
圧倒的なパフォーマンスと省電力性を誇る「Snapdragon X2 Elite」。その恩恵をさらに高めて、自由自在なビジネスライフをアシストしてくれるのが、「Zenbook SORA 16」 (UX3607OA-GL481BE)のすぐれた使い勝手だ。
ボディで注目したいのは、16型ノートとしては異例の約1.2kgという驚異的な軽さ。それに大きく貢献しているのは、発熱しにくい「Snapdragon X2 Elite」だからこそ実現し得た、パーツやスペースにムダがないコンパクトな設計だ。そのうえ、軽くて丈夫なASUSの独自素材「Ceraluminum」を採用。こうした工夫によって軽量性と耐久性を両立させることで、13〜14型クラスのモバイルノート並みの携帯性を確保している。
ここであわせてチェックしたいのが、バッテリー駆動時間の長さ。「Zenbook SORA 16」は省電力性にすぐれる「Snapdragon X2 Elite」に70Whの大容量バッテリーを掛け合わせ、アイドル時で約13.8時間、動画再生時でも約12.1時間 (JEITA 3.0準拠)という長時間駆動を実現。これだけのゆとりがあれば、数時間にわたる長い会議や、社外に持ち出しての打ち合わせも安心して任せられる。実際に満充電の状態で、10時から文書作成を断続的に行ってみたところ、19時の時点でバッテリーはまだ約35%も残っていた。「パフォーマンスを取るか、機動力を取るか」という従来のトレードオフから解放される自由は、本機ならではの特徴のひとつと言える。
パソコンの画面を共有しながら行う長時間の打ち合わせでポイントとなるのは、バッテリー持ちだ。しかし丸1日駆動する本機なら心配無用。プレゼン動画の再生やリアルタイムの文字起こしなど、電力を多く消費する作業も安心して行える
「Snapdragon X2 Elite」のハイパフォーマンスはクリエイティブ作業まで悠々とカバーするが、そんな用途でさらに快適性を高めてくれるのが、「Zenbook SORA 16」が搭載する16型ASUS Lumina OLEDディスプレイだ。デジタルシネマ規格のDCI-P3を100%カバーする広色域を誇る有機ELパネルを採用するうえ、解像度は高精細なWQXGA+(2880×1800)。写真や動画の編集などを高い精度で作業できるので、クリエイティブの最前線にもうってつけだ。
花々を写した高画質写真を表示。引き締まった背景の漆黒から、花びらに付着した水滴のきらめきまで、劇的なコントラストで豊かに表現された。質感まで伝わってくるそのリアリティは、有機ELを採用するASUS Lumina OLEDディスプレイならでは
外部インターフェイスも充実。USB4 Type-Cポート×2のほか、HDMI出力ポートやSDメモリーカードスロットなども備え、軽量ノートながら多様なシーンをカバーできる。
左側面には、USB4 Type-Cポート(映像出力/給電対応)×2、HDMI出力ポート、ヘッドホン/ヘッドセット・コンボジャックを装備。右側面には、USB3.2 Gen2 Type-Aポート、SDメモリーカードリーダーを装備
04 / まとめ限りない自由を求めるビジネスパーソンに贈る、新たな選択肢
モバイル由来ながら、圧倒的なパフォーマンスを秘めるハイエンドCPU、「Snapdragon X2 Elite」。とりわけ「Snapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100」が見せる、前世代「Snapdragon X Elite」からの大幅な進化には目をみはった。トップクラスの18コア仕様であるうえ、NPU性能はハイエンドCPUでも突出した80TOPSで、内蔵GPUはディスクリートGPUクラス。また、省電力で発熱しにくく、バッテリー駆動時にハイパフォーマンスを維持できる点も、本CPUならではの魅力だ。
そんな「Snapdragon X2 Elite」のポテンシャルを、「Zenbook SORA 16」は最大限に引き出してくれていた。高速な大容量メモリーとSSDでスペックを徹底し、先進的なAI機能から3DCG制作まで軽々とこなせるから、もはや作業に制限はない。また、軽くて丈夫な独自素材「Ceraluminum」により実現した約1.2kgという軽量ボディは、持ち前の省電力性で長時間のバッテリー持ちを叶える「Snapdragon X2 Elite」と相性抜群。16型ノートながらアクティブに持ち運べるから、活用範囲が輪をかけて広がる。また、鮮明なWQXGA+(2880×1800)解像度の有機ELディスプレイにより、クリエイティブ作業まで快適にカバーできるのもうれしい。
「Snapdragon X2 Elite」の持ち味を完全に開花させている「Zenbook SORA 16」。限りない自由を求めるビジネスパーソンを満たしてくれる1台であることに疑いはない。
05 / 製品紹介
| OS | Windows 11 Home 64bit(Arm版) |
|---|---|
| CPU | Snapdragon X2 Elite X2E-94-100(最大4.7GHz) |
| グラフィック | Qualcomm Adreno X2-90 GPU |
| メモリー | 48GB LPDDR5X |
| ストレージ | 1TB SSD(PCIe 4.0 x4接続) |
| 光学ドライブ | なし |
| ディスプレイ | 16型WQXGA+(2880×1800)ASUS Lumina OLEDディスプレイ |
| 無線通信 | 無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be)、Bluetooth v5.4 |
| 外部インターフェイス | USB4 Type-Cポート(映像出力/給電対応)×2、USB3.2 Gen2 Type-Aポート、HDMI出力ポート、SDメモリーカードリーダー、ヘッドホン/ヘッドセット・コンボジャック |
| サイズ | 約353.5(幅)×242.4(奥行)×16.5(厚さ)mm |
| 重量 | 約1.2kg |
| カラー | ザブリスキーベージュ |
| Officeソフト | なし |

























